ピアーヴェDOPとは、 パスタ・コッタタイプのDOP認定ハードチーズです。イタリア東北部ベッルーノ県(アルプス山脈東部、ユネスコ世界自然遺産ドロミティ山塊の麓)の高品質の原料のみが使用され、着色剤・保存剤は不使用。 まろやかで深みのある風味で辛みは一切なく、アルプス山脈の草原や花畑が思い起こされるような独自の風味を特徴とします。ベッルーノ地域では、ピアーヴェの製法が世代を超えて引き継がれていて、その起源は1800年代末期にさかのぼります。
ピアーヴェに使用される牛乳はベッルーノ県内で生産されたものに限定され、最低80%はその地区で育った牛の品種、ブルーナ・イタリアーナ、グリッジョ・アルピーナ、ペッツァータ・ロッサ・イタリアーナ、フリゾーナ・イタリアーナに限定した牛乳から作られます。ピアーヴェの製造に使用される乳酸菌と乳清のスターターは、地域特有の乳酸菌を含む牛乳と乳清のみを加工したものです。このような自然環境が生み出す細菌フローラにより、生産地の地理的な要素を取り入れた微生物学的な特徴が与えられ、チーズの味の特徴を決定付ける要因の一つとして考慮されます。
ピアーヴェDOPは熟成期間のタイプにかかわらず、どの年齢層においても必要栄養素を補給する、エネルギー値が高く消化しやすい健康食品として称賛されます。100 g当たりの平均栄養素は熟成期間により変わってきます。例えばピアーヴェチーDOPヴェッキオには約26 gのたんぱく質、35 gの脂質が含まれ、エネルギー値は 452 kcalです。
自然にグルテンフリーであることに加え、伝統的な製造・熟成過程のおかげで自然にラクトースフリーでもあるため、アレルギー対策として最適な食材です。伝統的な食材を制限することなく健康的でバランスの取れた食事を心がけるという食習慣がすっかり定着した現代に最適な食材となります。
ピアーヴェチーズは「若い」レベルから熟成を重ねたレベルまで、フレスコ(短期)・メッツァーノ(中期)・ヴェッキオ(中長期)・セレツィオーネ・オ-ロ(長期)の4種類の熟成期間を得て完成します。